TS 16949 IATF 承認取得・維持ルール(TS ルール 第4 版 改訂内容

3 テュフ ラインランド ジャパン株式会社 項目 タイトル 旧版 旧版及びiso/iec 17021 との関連 改定内容 5.6 監査チームの編成 5...

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ISO/TS 16949 IATF 承認取得・維持ルール(TS ルール) 第 4 版 改訂内容 5 章と 6 章を中心に、改定内容をまとめました。(2014 年 1 月作成) 特に重要と思われる項目については、青色の太字で記載しています。

1 章 ISO/TS 16949 認証取資格 項目 1.0

タイトル ISO/TS 16949 認証取資格

旧版

改定内容

1.0

ISO/TS 16949 規格の認証取得できる企業は基本的に変更はなく、より詳しく規定しています。 ISO/TS 16949 規格は、自動車関連製品の設計・開発、製造、及び該当する場合、組立、取り付け、サー ビスを提供する依頼者のための品質マネジメントシステムを規定しています。 「依頼者」とは、ISO/TS 16949 認証を申請する全ての組織(関連する生産事業所と離れた支援事業所を 含めて)として理解すること、と規定しています。 詳細は、1.0 項の他の規定を参照してください。

5 章 ISO/TS 16949 監査プロセス一般要求事項 項目

タイトル

旧版

旧版及び ISO/IEC

改定内容

17021 との関連 5.1

監査及び認証サイクル

5.1

ISO/IEC 17021: Based on 9.1.1.2

特に変更ありません。

5.1.1

監査サイクル

5.1.1



サーベイランス監査のタイミングに関連し、特別免除(waiver)の記載がなくなりました。より 厳格に、「認証取下プロセス」が開始されることになります。

1 テュフ ラインランド ジャパン株式会社

項目

タイトル

旧版

旧版及び ISO/IEC 17021 との関連

改定内容

5.1.2

認証サイクル

5.1.2

ISO/IEC 17021: Based on 9.1.1.2

表現がより明確になりました。

5.2

監査工数の決定

5.2

ISO/IEC 17021: Based on 9.1.4.1, includes Note 9.1.4.2

• 旧版「b) 製品の複雑さ及び顧客数、c) ・・・アウトソーシング」の表現が削除されました。 • 「シフト(直)」の定義が明確になりました。また、シフト監査の時間は、最大でも 0.5 監 査工数(4 時間)であることが明記されました。 • 「製造」の監査時間は、全体の監査工数の 1/3 以上とすることが明記されました。 • 従業員数の定義が明確になりました。例えば、日雇い労働者の場合、過去 6 ヶ月間の 平均人数等。 • 製造事業所の一部が自動車向けであるとして工数を計算する場合、「条件」が厳格に なりました。例えば、恒久的な壁がある、従業員が兼務していないこと、同じフロアでな いこと等。 (上記に伴い、現在、認証機関内部のルールの見直しが検討されています) • 工数増減に伴う判断の「正当化」の理由の記録が要求されました。 • 監査前/中に、従業員数の変更があった場合の取扱いが明確になりました。

5.3

監査工数の決定 - 全社 登録制度

5.3



各サイト(工場)毎の要求事項がより明確になりました。各サイト単位で、監査計画、報告 書の発行、認証の決定、認証書の発行が行われます。

5.4

監査工数の決定 - 許容さ れる工数削減

5.4



工数削減の事例に、「適合書簡紙(5.14)」が追加されました。

5.5

支援部門

5.5



• 遠隔地の支援機能(RL)のパフォーマンス状況によっては、追加の工数が必要になる可 能性があるとの記載が追加されました。 • 選択肢 4)の内容から「ステージ 1 準備状況レビュー中・・・」の表現が削除されました。 • 最後の文章「上記選択肢 2 において、・・・支援部門の従業員数の合計を必要とするこ と」の表現が削除されました。

2 テュフ ラインランド ジャパン株式会社

項目

タイトル

旧版

旧版及び ISO/IEC 17021 との関連

改定内容

5.6

監査チームの編成

5.6

ISO/IEC 17021: Includes 9.1.3.1, 9.1.3.3

• 監査員が 1 名で行う場合の、力量条件が追加されました。 • 通訳の要件が追加されました。 • 3 年の監査サイクルの変わり目で参加する監査員の役割が明確になりました。また、こ の監査員が、次の監査サイクルに参加してもよい旨の記載が追加されました(2 年間の空 白のみで 3 年目に参加可能)

5.7

監査計画 –すべての監査

5.7



要求事項が細分化されました(旧版 5.7 のみ→5.7.1 と 5.7.2)。

5.7.1

監査計画に必要な依頼者 5.7 からの情報



依頼者に要求する情報内容が、より明確になりました。「特別監査(special audit)の場合 は、一部の情報は要求されない」が追加されました。

5.7.2

監査計画



• 提供された情報を基に、「顧客、パフォーマンス傾向、プロセスに対するリスクを分析 し、監査において優先すべき重要な領域を明確にすること」がより明確に表現され、ま た、監査の記録として維持することが要求されました。 • 監査計画を作成する前に、要求された情報が依頼者から十分に提供されない場合、 オープニングミーティングを開始前に不足した情報の収集とレビューを生産事業所のマ ネジメントチームと行う時間を監査計画に含めること、又は、認証取り下げプロセスを開 始すること。この生産事業所での不足情報のレビューは、指定された監査日数に追加 される。 • 各監査計画において、オープニングミーティング前に、最低でも現地監査時間 1 時間 を計画し、顧客、内部パフォーマンス(オンラインでの顧客報告書、スコアカードを含む) をレビューすること、このレビュー結果を基に監査計画を調整すること、上記 1 時間は 監査時間として IATF のデータベースに入力しないこと、が追加されました。 • 監査対象のプロセス名、遠隔地の支援機能との関係を監査するタイミング、シフト監査 対象の製造プロセス、前回の不適合のレビューのタイミング、監査対象の CSR、監査日 毎/監査員毎の合計監査時間の記録、等の要求事項が明確にさまれました。 •発行された監査計画の変更点について、監査記録として維持することが要求されまし た。

5.7

3 テュフ ラインランド ジャパン株式会社

項目

タイトル

旧版

旧版及び ISO/IEC 17021 との関連

改定内容

5.8

現地監査活動の実行

5.8

ISO/IEC 17021: Includes part of 9.1.9.1, 9.2.3.2

• 「自動車産業プロセスアプローチは、次の優先順位が…a)~e)」の表現が、以降の文章 に統合する形で、表現が見直しされました。 • IATF OEM 顧客に関連する場合、オンラインでのパフォーマンスの確認等、より具体的 な要求事項の表現となりました。 • ステージ 2 認証監査、再認証監査及び移行監査では、すべての製造プロセスについ て、各シフト毎に監査すること、また、シフト/製造プロセスのサンプリングは認められ ないことが明記されました。 • サーベイランス監査サイクルに中で、すべての製造プロセスについて、各シフト毎に監 査することが明記されました(1 回のサーベイランス監査ですべてカバーすることは要求さ れていません)。 • その他

5.9

監査所見

5.9

ISO/IEC 17021:

• サーベイランス監査で、監査が中止となった場合、90 日以内に再認証監査を行うこと が追記されました。 • 再認証監査で、監査が中止になった場合、監査期限日までに、再度、再認証監査を行 うことが追記されました。 • 移行監査で、監査が中止になった場合、認証監査(ステージ 1、2)に戻ることが追記さ れました。

Based on 9.1.9.6.3

5.10

監査報告書の作成

5.1

ISO/IEC 17021: Based on 9.1.9.7, 9.1.10.1, 9.1.10.2

5.11

不適合のマネジメント





• 監査最終日に発行する監査報告書(ドラフト版、または、最終版)について、「各サイト毎 または各支援事業所毎」が追記されました。 • 最終報告書の QMR による受領確認方法がより明確に表現されました。例えば、署名、 e-メールの日付等。 要求事項が細分化されました(従来 5.11 のみ→5.11.1、5.11.2、5.11.3)。

4 テュフ ラインランド ジャパン株式会社

項目

タイトル

5.11.1 依頼者の責任

旧版

旧版及び ISO/IEC 17021 との関連

改定内容

5.11

ISO/IEC 17021: Based on 9.1.11

• 「依頼者(組織)の責任」として、新たに、本要求項番が追加されました。 • 以下の証拠文書の提出について、クロージングミーティング後、最大でも 60 日(暦日) 以内であることが明確にされました:修正、根本原因の分析、是正処置、是正処置の有 効性確認 具体的には、 a) implemented correction 実施された修正 b) root cause including methodology used, analysis, and results 根本原因、これには使 用した手法、分析とその結果 c) implemented systemic corrective actions to eliminate each nonconformity, including consideration of the impact to other similar processes and products 各不適 合(の原因)を除去するために実施されたシステム的な是正処置、これには他の類似 のプロセスと製品への影響の考慮を含む

5.11.2 認証機関の責任

5.11

Based on 9.1.12

• 「認証機関の責任」として、新たに、本要求項番が追加されました。 • 不適合の是正処置が許容できない場合の処置内容が、記載されました。 • 不適合が 100%解決とみなす条件が、詳細に記述されました。 • 前年度不適合の是正処置について、その有効性が確認できなかった場合、「TS 要求 事項 8.5.2」に対する重大な不適合として、処理されることが明記されました。

5.11.3 現地での検証

5.11



• 「現地での確認」として、新たに、本要求項番が追加されました。 • 重大な不適合が発生した場合、文書ではなく、現地で検証することが明記されました。 • 重大な不適合是正処置が有効でないと判断された場合、監査結果は「失敗」となるこ とが明記されました。 • 軽微な不適合の是正処置に対する現地での検証の必要性について、認証機関の決 定によることが明記されました。 • 軽微な不適合の是正処置が有効でないと判断された場合、「TS 要求事項 8.5.2」に対 する重大な不適合として、処理されることが明記されました。

5 テュフ ラインランド ジャパン株式会社

項目

タイトル

旧版

旧版及び ISO/IEC 17021 との関連

改定内容

5.12

認証の判定

5.12

Certification decision 認証の判 定

• 表現が見直しされました。 • 以下の表現が追加されました: 「認証判定日について、事前、事後の日付設定は許さ れない」 ; 「認証判定のタイミングが期日をオーバーした場合、組織は、認証監査から開 始すること」

5.13

認証及び認証書発行

5.13



• 「製造サイト拡張」の表現は、「Communiqué #2013-006」の通り、削除されました。 • 適用範囲の記述に関連して、「自動車関連」が強調されました(b)。 ※IATF は整合性を確保するために、認証の適用範囲の表現を下記のようにすることを 要求しています。 –“design and manufacturing of widgets”, 「xxx の設計及び製造」 –“manufacturing of widgets” or “manufacturer of widgets” 「xxx の製造」 –“assembly, heat treat, welding, plating, painting, etc. of widgets” 「xxx の組立、熱処 理、溶接、めっき、塗装など」も可能 –Shall not include: For the auto industry, Development, Sales, Engineering, Servicing, Warehousing, Sequencing, etc. 「自動車業界向けの、販売、技術、サービス、在庫、同期 納入、など」を含んではならない。 • …遠隔地の支援機能は、IATF のデータベースに登録された機能リストと整合している こと」が追加されました。 • 「k) l) ...組織のロゴ、認証機関のロゴは、認証書に含めないこと」が追加されました。 • 「ドラフト版の認証書を発行する場合、「ウォーターマーク(透かし)」を入れること」が追加 されました。 • 旧版 6.7 項の要求事項が、一部、こちらの項番に移動しました。

5.14

適合書簡紙

5.14



規格条項が細分化されました(従来 5.14→5.14.1~5.14.4)。

5.14.1 適合書簡紙の決定

5.14



従来の 5.14 の要求内容です。

5.14.2 適合書簡紙の内容

5.14



「適合書簡紙は認証書に見えないこと」、「適合書簡紙の書式は、IATF の承認を得るこ と」が追加されました。

6 テュフ ラインランド ジャパン株式会社

旧版

旧版及び ISO/IEC 17021 との関連

改定内容

5.14.3 適合書簡紙の再申請

5.14



従来の 5.14 の要求内容です

5.14.4 認証への適格性

5.14



• 従来の 5.14 の要求内容です。 • 適合書簡紙から認証監査に入る場合の条件が明確にされました。例えば、50%の削減 は適合書簡紙の有効期限内に初回監査を申請すること、監査チームの変更、ステージ 2 監査は適合書簡紙の有効期限内に開始すること等。

旧版

旧版及び ISO/IEC

改定内容

項目

タイトル

6 章 監査 項目

タイトル

17021 との関連 6.1

TS 認証の適用

6.1

ISO/IEC 17021: Full 9.2.1

6.2

申請書のレビュー

6.2

ISO/IEC 17021: Based on 9.2.2.1,

7.3 項の製品設計を除外する場合、組織はそのエビデンスを提出することが明記されま した。 特に変更ありません

full 9.2.2.3 6.3

予備監査

6.3



「依頼者が同意した監査員を選択すること」の記述が削除されました。

6.4

認証監査

6.4

ISO/IEC 17021: Includes 9.2.3

「ステージ 1 準備状況レビューには遠隔地の支援部門の訪問を含めるべきではない」の 記述が削除されました。

6.5

ステージ 1 準備状況レビ ュー活動

6.5



特に変更ありません。

7 テュフ ラインランド ジャパン株式会社

項目

タイトル

旧版

旧版及び ISO/IEC 17021 との関連

改定内容

6.5.1

ステージ 1 計画策定

6.5



「TS 要求事項 4.2.2c(品質マニュアル-品質マネジメントシステムのプロセス間の相互関 係に関する記述-)の一部として、遠隔地の支援機能(授与双方)の記述」が追加されま した。 (従来の版「d) 品質マニュアル。これには、生産事業所内または遠隔地にある支援機能 との相互作用を含む」は、改訂版の e)として残っています)

6.5.2

ステージ 1 活動

6.5

ISO/IEC 17021: Includes parts of 9.2.3.1.1

組織のマネジメント文書を評価する際、「遠隔地の支援機能/アウトソースされたプロセ スとの関係とつながり」の記述が追加されました。

6.5.3

ステージ 1 判定

6.5

ISO/IEC 17021: Includes 9.2.3.1.2

表現の見直しは行われましたが、特に、内容に変更ありません。

6.6

ステージ 2 監査

6.6



規格条項が細分化されました(従来 6.6→6.6.1、6.6.2)。 (但し、6.6.1 は従来の 6.7 に相当)

6.6.1

ステージ 2 監査活動

6.6

ISO/IEC 17021: Includes parts of 9.2.3.1.3, 9.2.3.2

従来の 6.6 から特に変更ありません。

6.6.2

登録証の授与に関する情 報

6.7

ISO/IEC 17021: Includes parts of 9.2.5.1

基本的には、従来の 6.7 から変更ありません。「認証書は 20 暦日以内に IATF のデー タベースにアップロードすること」の記述が追加されました。

6.7

サーベイランス監査



6.7.1

サーベイランス活動

6.8

- ISO/IEC 17021: Includes part of

- 特に変更ありません

9.3.1.2, 9.3.2.1 6.8

再認証監査





- 8

テュフ ラインランド ジャパン株式会社

項目

タイトル

旧版

旧版及び ISO/IEC 17021 との関連

改定内容

6.8.1

再認証監査活動

6.9

ISO/IEC 17021: Based on 9.4.1.1 9.4.2.1, includes parts of 9.4.2.2

• 規格条項が細分化されました(従来 6.9→6.8.1、6.8.2) • 「5.8(現地監査活動の実行)にて規定の要求事項に基づくこと」が明記されました。 • 「不適合が検出された場合、監査最終日に、認証取下げプロセスを開始すること」が明 記されました。 (8.1 認証取下プロセス自体には大きな変更はありません) • 「重大な不適合が検出された場合、クロージングミーティング日から 20 暦日以内に、根 本原因の究明及び修正(correction)の実施を要求すること」の記述が追加されました。

6.8.2

更新登録証授与に関する 情報

6.10

ISO/IEC 17021: Based on 9.4.3

基本的には、従来の 6.10 から変更ありません。「認証書は 20 暦日以内に IATF のデー タベースにアップロードすること」の記述が追加されました。

9 テュフ ラインランド ジャパン株式会社